[CG-tips]

4・デジタルトーンを作る
Photoshopでのトーン化とパターンの関係(070701)
Photoshopでトーン貼りの作業をしていてふと気がついた。
55Lと50Lのトーンは、600dpiでは同じだ。んなわけないだろと思った。
何でだろうと計算してみた。


さきに
「4・デジタルトーンを作る」をよんでね。

1.まず、L(線数)とdpi(解像度)について
 
まず、LとはLine/inch、つまり1インチに何本線が入っているかである。
 トーンの場合、普通は45度傾いているので、トーンの●を斜め45度の線で繋いだとき、55Lであればその線の1インチのなかに●が55個ある。…(1)


 dpiとは、dots/inchなので、1インチに何個画像を構成するマス目(pixel)があるかである。
 600dpiといえば、1インチのなかにマス目(pixel)が600個ある。

 

2.600dpiで55Lのトーンをつくる
 では600dpiで55Lのトーンを表現しようとすると、どうなるだろう。
気をつければならないのは45度傾いていること。
 パターンにするには、図1のような形で取り出さなければならない。

 このときの画像の辺の長さはいくつになるのか計算しよう。

図1

3.計算してみる
 ●と●の間の距離(参考:図2の@)は、(1)より

1inch÷55個…(2)になる。

 直角二等辺三角形は、辺の長さの比が1:ルート2である。(参考:図3)
よって画像(図3)の辺の長さは

(2)×ルート2

 ただしこれでは単位がinchになってしまうので、600dpiをかける。

 まとめると、辺の長さ(マス目の数:pixel)xは

x=600×ルート2÷55=15.42...

 では、50Lではどうなるか

x=600×ルート2÷50=16.97...

やっぱりちがうじゃないか。なんで一緒になるんだ。

図2

図3

4.実際の処理では
 実際にPhotoshopでトーンを作成してみると、両方とも16で作成される。
 不思議なので、15になるパターンを逆に考えて試してみても16となる。
 どうやらトーン化するときに、必ず偶数になっているようである。

ちなみに
60Lは14pixel
55Lは16pixel
50Lは16pixel
45Lは18pixel
42.5Lは20pixel

でトーン化される。
 Photoshopでトーン化すると600dpiで55Lが使えないのはちょっと(すごく)不便だ。

 

5.カラーハーフトーンでは
 ちなみにフィルタの「カラーハーフトーン」を使う場合、「最大半径」に入れる数字を上の数字の半分にすれば、L数が合います。

 ただしこのフィルタはグレースケールでトーン化されるので、最終的にディザや2階調に分ける方法を使い2値化した場合、モノクロ2階調へのモード変換によるトーン化と同じ結果になるとは限りません。


カラーハーフトーン:
フィルタ>ピクセレート>カラーハーフトーン

*参考として、逆算でLを出すと、

14pixelでは60.60...L
15pixelでは56.56...L
16pixelでは53.03...L
17pixelでは49.91...L
18pixelでは47.14...L
19pixelでは44.65...L
20pixelでは42.42...L

になる。

 


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