1.まず、L(線数)とdpi(解像度)について
まず、LとはLine/inch、つまり1インチに何本線が入っているかである。 トーンの場合、普通は45度傾いているので、トーンの●を斜め45度の線で繋いだとき、55Lであればその線の1インチのなかに●が55個ある。…(1)
dpiとは、dots/inchなので、1インチに何個画像を構成するマス目(pixel)があるかである。 600dpiといえば、1インチのなかにマス目(pixel)が600個ある。
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2.600dpiで55Lのトーンをつくる
では600dpiで55Lのトーンを表現しようとすると、どうなるだろう。 気をつければならないのは45度傾いていること。 パターンにするには、図1のような形で取り出さなければならない。
このときの画像の辺の長さはいくつになるのか計算しよう。
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図1
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3.計算してみる
●と●の間の距離(参考:図2の@)は、(1)より
1inch÷55個…(2)になる。
直角二等辺三角形は、辺の長さの比が1:ルート2である。(参考:図3) よって画像(図3)の辺の長さは
(2)×ルート2
ただしこれでは単位がinchになってしまうので、600dpiをかける。
まとめると、辺の長さ(マス目の数:pixel)xは
x=600×ルート2÷55=15.42...
では、50Lではどうなるか
x=600×ルート2÷50=16.97...
やっぱりちがうじゃないか。なんで一緒になるんだ。
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図2
図3
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4.実際の処理では 実際にPhotoshopでトーンを作成してみると、両方とも16で作成される。 不思議なので、15になるパターンを逆に考えて試してみても16となる。 どうやらトーン化するときに、必ず偶数になっているようである。
ちなみに 60Lは14pixel 55Lは16pixel 50Lは16pixel 45Lは18pixel 42.5Lは20pixel
でトーン化される。 Photoshopでトーン化すると600dpiで55Lが使えないのはちょっと(すごく)不便だ。
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5.カラーハーフトーンでは ちなみにフィルタの「カラーハーフトーン」を使う場合、「最大半径」に入れる数字を上の数字の半分にすれば、L数が合います。
ただしこのフィルタはグレースケールでトーン化されるので、最終的にディザや2階調に分ける方法を使い2値化した場合、モノクロ2階調へのモード変換によるトーン化と同じ結果になるとは限りません。
カラーハーフトーン: フィルタ>ピクセレート>カラーハーフトーン
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*参考として、逆算でLを出すと、
14pixelでは60.60...L 15pixelでは56.56...L 16pixelでは53.03...L 17pixelでは49.91...L 18pixelでは47.14...L 19pixelでは44.65...L 20pixelでは42.42...L
になる。
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